三条大橋
loading

特集

【インバウンドと道の駅】道の駅に

海外からお客さんがやってきた!

2018年、日本政府観光局の統計によると、訪日外国人旅行者数は3119万人となり、過去最高を記録しました。
旅行者数の増加に伴って、地方にも外国人旅行者が増え、近年では道の駅でその姿を見ることも珍しくなくなりつつあります。
そこで今回は、道の駅とインバウンド(外国人の訪日旅行)について、海外の視点も入れながらご紹介します。

 

フランクさんが見た 「道の駅」

ヨーロッパなどの外国人旅行者が連日訪れる、道の駅 阿蘇。ここでは今、一人のスタッフが海外からも注目を集めています。
フランス出身のリモージュ・フランクさん。道の駅で観光案内等を担当しながら、SNSやブログで阿蘇の魅力を発信しています。ここの求人を見るまで「道の駅」という施設も、阿蘇の名産も知らなかったという彼は、阿蘇を学ぶ過程を一つ一つSNS等に投稿していきました。それが母国フランス等で次第に知られるようになり、その情報を参考に阿蘇を訪れる旅行者も増えたそう。TVなどの取材を受ける機会もあり、おかげで「フランクさんですよね?」と声を掛けられることも。
自らも外国人の視点をもつフランクさんが、他の道の駅や他の観光地を訪れた時に気になるのは、やはり外国語での説明の少なさだそうです。特に食べものに関しては、宗教やアレルギーの問題などもあるため、文化の違う未知の食べ物を不安に思う外国人旅行者が多いといいます。
道の駅 阿蘇の売場には、地元名産の高菜漬けや「いきなり団子(後述)」にも丁寧に数ヶ国語で紹介があります。その結果、外国人旅行者の興味を引き、今や人気商品となっています。フランクさんも「高菜漬けは、マヨネーズと和えてご飯に載せると最高」と、実体験をもとにおすすめします。
「ここで作られたもの、ここにしかない物事に興味を持つのは、日本人と変わりありません」と話すフランクさん。言葉の壁を越えて伝えられさえすれば、道の駅や地元の魅力は、外国人旅行者にだって十分に理解してもらえそうです。

リモージュ・フランクさん。2013年にボルドー大学の交換留学生としてフランスから来日。2014年から道の駅阿蘇のイベントなどに関わるようになり、2015年4月から道の駅を運営する「NPO法人 ASO田園空間博物館」の職員として採用される。現在、道の駅の総合案内所に勤務し、英語とフランス語、そして流暢な日本語で案内業務を担当している。

道の駅 阿蘇(熊本県)

☎0967-35-5077
https://www.aso-denku.jp

 

「そこでしか体験できないこと」の魅力が、
SNSや口コミで拡がっていきます!

フランクさんの働く道の駅 阿蘇の総合案内所に訪れる外国人旅行者の25%近くがヨーロッパからの旅行者。訪日外国人旅行客全体でヨーロッパからの旅行者が5・5%程度(※)しかいないことを考えると、この結果はフランクさんのSNSやブログの反響ではないかと考えられます。外国人旅行者を呼び込むにはこのように、口コミやSNS等での発信が重要な鍵となります。
道の駅 よしうみいきいき館では、海外のインフルエンサー(SNSでの発信が世間に大きく影響を与える人)を招待したり、各国のSNSを利用したりと、世界に向けた情報発信に力を入れています。その結果、評判が世界へと広がっていき、オンシーズンには1日に200人以上の外国人旅行者が訪れるようになりました。

※日本政府観光局(JNTO) 2018年統計より

道の駅 よしうみいきいき館(愛媛県)

☎0897-84-3710
http://www.imabari-shimanami.jp/ikiiki/

 

素朴な体験や味も実は人気です!

※「体験型観光コンテンツ市場の概観」 世界のコト消費と海外旅行者の意識・実態の調査結果 (国土交通省 観光庁 観光資源課 平成31年3月)より

また、外国人旅行者が海外旅行に期待するのは、現地でしか体験できないこと、非日常の面白いことです。海の近くなら釣り、市場見学、新鮮な刺身、農村地帯なら農業体験、フルーツ狩り、雪国なら雪かきや雪合戦など、その土地で普通に行われていることも、外国人旅行者にとっては非日常の、興味深い体験になりえます。おにぎりを握る、ということだって立派な日本文化体験。
例え派手なものではなくとも、文化に違いがあるからこそ、外国人旅行者の目には魅力的に映るものが実は多くあります。しかし、私たちと同様に他の国の情報は入手しにくいもの。だから、SNSやブログで発信したり、丁寧な外国語の説明をしたりして、まずは知ってもらうことが重要なのです。

道の駅とよはしでは、「外国人向けおにぎり選手権」を2019年9月に開催。韓国、フィリピンなど5ヶ国9人が参加し、具の位置や形を整えるのに四苦八苦しながらも、楽しそうに握っていたそう。日本人には当たり前の作業でも、外国人にとっては興味深い体験となったようだ

 道の駅 とよはし(愛知県)

☎0532-21-3500
https://www.michinoeki-toyohashi.jp

 

 

道の駅ニセコビュープラザでは、日本酒、ニセコ産チーズなどに英語の商品紹介をつけたところ、販売数量が週平均で40%伸びたという結果が出ている。

 道の駅 ニセコビュープラザ(北海道)

☎0136-43-2051
http://www.hokkaido-michinoeki.jp/michinoeki/949/

 

 

道の駅阿蘇の「いきなり団子」は「厚切りにしたサツマイモと小豆あんを小麦粉の皮で包み、蒸したもの」という丁寧な説明と図解を入れたことで、外国人にも人気に。

道の駅 阿蘇(熊本県)

☎0967-35-5077
https://www.aso-denku.jp

 

「道の駅」が 世界につながっていく!

近年では、外国人旅行者向けに駅内に免税カウンターなどを設置する道の駅や、外国人向けの案内所を設置し、外国語での案内業務を行う道の駅も増えています。さらに、道の駅に隣接する外資系ホテルの計画も進んでいます。このような動きによって、外国人旅行者が地方を訪れ、滞在するハードルが低くなり、今後さらに、道の駅へ足を運ぶ旅行者が増えると考えられます。


道の駅 但馬のまほろば(兵庫県)

079-676-5121
https://green-wind.co.jp

 


道の駅 花の駅千曲川(長野県)

☎0269-62-1887
https://www.chikumagawa.net

 

 

日本国内での外国人旅行者への対応が進む一方、なんと「道の駅」というシステムが海外へ輸出される動きも出ています。世界へと道の駅が広がれば、道の駅巡りの楽しみも世界規模に。ただ、全駅制覇はなかなか難しくなりそうですが(笑)

 

このように海外からも注目される「道の駅」。「道の駅」はこれから、日本各地で、さらには世界各地で、その土地の観光の拠点になっていくことが期待されています。
その町でその町の魅力を伝えてきた道の駅が、今や世界へとつながる時代になってきました。今後は私たちも、地元の道の駅で外国人旅行者に出会い、その時に町の魅力を聞かれるかもしれません。名所はどこか、特産品は何か、どんな自然に囲まれているか、どんな人々が住んでいるか、などなど。
もしかすると、文化の違う、育ってきた環境も違う外国人旅行者に町の魅力を一から伝えようとすることで、かえって私たちの方が、改めて地元の町の魅力に気づくことになるかもしれません。

 

この記事を読んでいる人は他にこんなメニューも見ています。

栃木県 道の駅 もてぎ
平日でも行列必至! 茂木の旨さがぎっしり!

連日大盛況の道の駅「もてぎ」。その人気の秘密は「食」にあり! いちばんの鍵になっているのが、3月にオープンした「バウム工房ゆずの木」です。茂木産コシヒカリを贅沢に使った米粉バウムクーヘンを製造しています。茂木町自慢の甘みのある米を自家製粉し……続きを読む

栃木県 道の駅 ましこ
いわば益子町のショールーム! ものづくりのこだわりが生きる道の駅

200個近くの作家のカップが並ぶ「ましこの作家棚」昨年10月にオープンしたばかり、栃木県24番目の道の駅、道の駅「ましこ」。 益子焼の産地である益子町は、町の人々のものづくりに対する理解や、比較的歴史の新しい益子焼に通じる自由な気風に惹かれ……続きを読む

「第2回 広告宣伝EXPO」出展!

「フリーペーパー道の駅」は、明後日7月5日から8日にかけて東京ビックサイトで開催される、2017販促ワールド夏「第2回 広告宣伝EXPO」に出展します! 昨年も出展させていただき、多くの方々に「フリーペーパー道の駅」を知っていただくきっかけ……続きを読む